!!
?!(笑)
しょっぱなから怪しさ100%ですが…
一体どちらさまでしょうか?!

ボンディ〜ア!(キリッ)
※Bondia = おはよう

ボンディ〜ア!
(メガネとマスクを取った…!)

どうも〜モリおじです。
途上国で生活していると、どうしても偏りがちな栄養素。
日本でも、ビタミン不足による肌荒れや鉄分不足による倦怠感に悩んでいる方は少なくないでしょう。
そんな中、今注目されているのが、奇跡の植物「モリンガ」です。
今回は、東ティモールで「モリンガ」のマーケティングや経営管理をされている東盛さん、こと「モリおじ」をゲストにお話を伺いました。
1. 東ティモールにやってきた目的と活動内容

東盛さんが東ティモールに来られたのは、いつですか?

2019年7月17日です!

お〜、最近でいらっしゃいますね。それまた何故ティモールへ?

独立行政法人国際協力機構(JICA)がやってる青年海外協力隊(JOCV)として、東ティモールで2年間のボランティア活動をするためです。
個人的にはこれで、海外76ヶ国目になります。
※青年海外協力隊の職種は多岐に渡り、東ティモール派遣の2019年1次隊だけでも、高校の体育教師、小学校の算数教師、栄養士、公衆衛生などが派遣されています。

私の職種は、マーケティングです。
▼配属先
ヒアム・ヘルス(HIAM-Health)
・・・栄養不良撲滅を目指す東ティモールのNGO。HIAM = Hamutuk Ita Ajuda Malu(共に助け合おう)という意味を持つ。
▼活動内容
栄養価の高いモリンガや新鮮な有機野菜の販売促進など

https://www.facebook.com/hiamhealthより

https://www.facebook.com/hiamhealthより

マーケティングというと、業務内容はかなり幅広いのでしょうか?

はい、販路開拓・市場調査から、事業計画や予算策定、またスタッフの教育など、経営に関することなら何でもやるといった感じです。
中でも、モリンガのマーケティングには注力していますね。

https://www.facebook.com/hiamhealthより
2. 貧困問題の解決策になる?!モリンガの栄養価と栽培について
モリンガとは、次世代のスーパーフード注目されつつある可食植物(木)です。
北インド地方が原産のワサビノキ科にあたります。
アフリカや東南アジアの亜熱帯気候で多く栽培されており、日本では沖縄が主な産地です。

これですね!

はっ可愛い!

でしょ〜!緑の葉っぱ!丸くて可愛らしいんです!
東ティモールでは「マルンギ」と呼ばれて、割とよく知られてます。
1)モリンガの栄養素は90種類以上!

モリンガは、日本において「次世代のスーパーフード」なんて言われて注目が集まりつつあるようですね。
実際に、どんな特徴があるのでしょう?

消費者目線で挙げるなら、魅力は何と言っても、豊富な栄養素ですね。
90種類以上の必須栄養素が摂取できるので、「奇跡の植物」や「生命の樹」なんて言われています。

https://www.beautyworld.jpより
ビタミン、必須アミノ酸、BCAA、ギャバ、ポリフェノール等、美容と健康への有効成分が驚異的な数値で含まれているので、デトックスやアンチエイジング効果も大いに期待できます。
伝統医学のアーユルヴェーダでは、5,000年も前から生薬として使用されていた記録もあるそうです。
その栄養価の高さから、貧困問題の解決策となるんじゃないかとも言われています。
2)モリンガは成長スピードが速く可食部も多い

生産者目線での魅力は、成長が速いことですね。
モリンガは「木」なんですが、グングン伸びるので、なんと年に4回も収穫できることだってあるんですよ。

あとは可食部が多いことも特徴です。
葉っぱや花の部分はお茶、根っこは薬、そして種はオイルなどに加工できます。どの部位をとっても余すところなく利用できるので、無駄がないですね。

なるほど〜!万能なモリンガ、東ティモールでは、さぞ大人気の食材なのでしょうね!

それが…。
こんなに魅力的なのに、栄養価が高いことは、まだ現地ではあまり知られてないんですよ。

えっ、そうなのですか!
宝の持ち腐れでは…(泣)

そうなんです…。
なので、その認知と正しい利用方法を広めようっていうのが、2年間で私に与えられたミッションの一つでもありますね。
3. 手軽でヘルシー!モリンガを使った簡単アレンジ集

今注目されているスーパーフード「モリンガ」ですが、家でも簡単に取り入れられるレシピはありますか?

そうですね、私の場合は、事務所に生えているので…

↑こう、ブチっとやって、家に持って帰って…

↑カップラーメンに乗せる。
これだけで、栄養価の高くて超ヘルシーなカップ麺になります(笑)

(笑)

…というのは半分冗談でして。
もちろん毎日これを食べてるわけじゃないですよ。
東ティモール人はよく、おかゆに添えたり、粉末状になったものをヨーグルトに混ぜたりすると美味しいと言っています。

おぉ、モリンガパウダーもあるのですね!

↑はい。こんな感じで、コーンフレークに溶かして食べています。インドネシアのビタミルク(豆乳)なら甘くて美味しい。

↑これは、裏の畑で収穫したモリンガでと、ミントを混ぜて「モリンガ茶」にしたものです

↑あとは、粉末を水に溶かして飲んだりね。

見た目は完全に青汁ですね。

↑モリンガ粉を生地に加えた、モリンガクッキーなんてのもありますよ。
日本では、飲みやすいサプリメントも売っていますので、ぜひトライしてみてください。

なるほど!なんだか色々試せそうです!
4. NGOヒアム・ヘルスの職場環境について

東盛さんが東ティモールに渡られてから、ちょうど1ヶ月が経ちましたが、職場環境にはもう慣れましたか?

そうですね。ヒアム・ヘルスは首都ディリの大通りから少し離れた場所にあるんです。事務所の裏に試験農場も隣接しているので、緑に囲まれていて快適ですよ。
私はここのゲストハウスに住んでいるのですが、非常に静かでピースフルです。
↓ちなみにコレは、庭のモリンガ畑です。

↓そしていつも、真横で洗濯物を干しています(笑)

生活感、丸出しですね(笑)
職場の同僚たちは、いかがですか?

現メンバーは、超パワフルな東ティモール人の創設者(女性)と、東ティモールのスタッフが20名程度です。男女同数くらいで、20~30代がメインですね。
そこに、オーストラリア人のボランティアが3名と、日本人の私が入っています。

やはり東ティモール人スタッフさんが多いのですね。
とすると、コミュニケーションはテトゥン語(東ティモールの公用語)で行なっているのですか?

いえ、事務所での会話は、基本的に英語です。オーストラリア人ボランティアの方々は、テトゥン語があまり話せないので。

あっ、そうなのですね!

そうなんですよ〜。折角、テトゥン語勉強したのに(笑)
でも私がテトゥン語を話せると分かってからは、東ティモール人スタッフは私には英語で話しかけなくなりました。

素晴らしいですね!
▼テトゥン語を学んでみたい!という方は、以下の書籍をチェックしてみてください。
(2019年8月現在、おそらく日本語で発刊されている唯一のテトゥン語学習書です)
5. 東ティモールのモリンガ産業が越えるべき3つの課題

ヒアム・ヘルス(HIAM-Health)の目指すところは「栄養不良撲滅」とのことでした。
今のところ、モリンガの有用性は、いかがですか?

う〜ん、栄養不良撲滅に「質の向上」は不可欠なのですが、それ以前に、目下3つの課題があります。
1)安定した供給を保てていない

モリンガは当然、農作物なので、天候にアウトプットが左右されます。
そのため、複数の農家・農業グループと契約して、「A県では不作だったけど、B県では豊作だった」といった感じでリスクヘッジしていくことが重要なんです。
ただし、農作物としてモリンガを栽培しているところは現状十分とは言えません。
なので農村調査に繰り出して、農家さんとのパートナーシップを拡大していく必要があります。
2)収穫後の運送時間が長すぎる

モリンガは、地方で栽培してから、首都ディリの加工場へと輸送しています。
モリンガの生木は非常に栄養価が高いことから、刈り取って数時間で発酵が始まるので、まさに時間との勝負!
でも東ティモールは道路事情が悪い場所もあり、輸送に時間がかかりすぎてしまうんです。
そうすると、良い品質をキープすることが難しくなります。

刈り取って数時間で発酵!!お酒にはできないんですかね?(笑)

モリンガ酒試してみたいですねw
こちらの人らもお酒を自分で造ったりするので作り方聞いてみます!

これに関しては、本当に最近ですが、ヒアム・ヘルスで冷蔵庫付のトラックを購入しました。
これで発酵を抑えて冷たくフレッシュなまま、クール便での輸送が可能になったので、品質の改善は図れそうです!

大きな大きな一歩ですね!!
3)まだまだ知名度が低い

モリンガは、インドが原産なんですよね。私はインドに住んでたことがあるのですが、そうとは知らずよく食べてました。
今ではアジア、アフリカ、南米でその高い栄養価に注目されて作られていますが、まだまだ地名度が低いのが残念です。

確かに、日本でも最近やっと、テレビなんかで取り上げられるようになったほどですよね。しかも、フィリピン産のモリンガが多数占めているような(汗)

ね。将来的には、日本でも「スーパーフード」との認知が一般的になって、青汁やサプリの感覚で日常に取り入れられるようになったり、東ティモールはじめとする世界中のモリンガマーケットが成長するといいと思ってます。
あとは、オーストラリアへの輸出、外貨獲得、東ティモール人の生活向上も目指したいですね。
6. JICAの青年海外協力隊に応募しようと思った理由

そういえば東盛さんは、前職から、こうした食料品事業に関わっていらっしゃったのですか?

いえいえ、これまでのキャリアは工業製品ばかりなので…

あら、全く別ですね!

そう、相当なキャリアチェンジですね。

そうですね。業界未経験でいらっしゃるのに、青年海外協力隊(JOCV)に応募しようと思われたキッカケは、何だったのですか?

うわぁ!
これはね、話すと長くなるんですが…
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ってなところかな。
試験や面接の類で選ばれる(=能力を評価される)ことに熱意を注ぐタイプなんで、選考では本気を出しましたよ。

なるほど、では昔から「国際協力がしたい!」という夢があったわけではなかったのですね。

そうですね。やっぱり「自分に出来ることは何なのか」と、一度振り返ったのが大きかったかもしれないです。
あとは私自身、インド駐在時代に部下たちの指導にあたった経験もあり、彼らが成長していく姿を見るのが嬉しかったので、それをまた体感したかったってのがあるかな。

なるほど、そんな経緯がおありだったのですね。

うん。
でもホンネはさ、海外で働いて、世界がどんどんグローバル化・ダイバーシティ化していくことを肌で感じる中で、「日本人 × 男」が1番要らない人材になってきた気がしていて。
新興国市場の成長スピードは著しいし、日本語も英語も堪能な外国人だって、もう沢山いるわけじゃん。
そんな中で少しでも、他と差別化して自分のキャラを濃くする方法はないかと模索してたんです。
この2年間で、途上国派遣に自ら名乗り出るくらいの「途上国好き」と「成果」をアピールできれば、将来また新興国市場担当や駐在員として活躍できるのでは、と狙っての協力隊。キャリアなハクをつけたかった訳です。

将来を見据えた自己投資ですね。
ちなみに派遣前と今で、もうすでに変わったな〜と手応えを感じることは何かありますか?

まだ活動を始めてから1ヶ月ですが、副産物として、とりあえず第2外国語で仕事する自信がついたのは良かったかな。
これまで中国語、スペイン語、ロシア語、ヒンディー語と勉強してきましたが、どれも中途半端だったので。英語以外の外国語で、きちんとコミュニケーションを取りつつ仕事をしているのが、自分にとっての自信になっています。

いや〜行動力も実行力も素晴らしいですね…!
モリンガを東ティモール、いや、世界に広げる活動、応援しております!
東盛さん、ありがとうございました!
7. 青年海外協力隊モリンガ隊員の東盛さんを応援しよう!
今回は、青年海外協力隊(JOCV)2019年1次隊マーケティング職で活躍されている東盛さんに、活動内容や今後の展望を熱く語っていただきました。
世界を見渡した上で「自分に出来ることは何なのか」と考え抜くこと、そして実際に活動するにあたっての情熱や行動力の大切さを痛感させられました。
何を隠そう、「東ティモール」で「モリンガ」を「盛り上げる」活動をされている「東盛(ヒガシモリ)さん」です。
お名前からして天職ですよね(笑)
東ティモールにおける今後のモリンガ市場の成長を、心から応援しています!
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