東ティモールへの行き方|フライトやビザについて徹底解説!

東ティモール人が絶対にワニを殺さない理由

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ヒンドゥー教徒が、牛を「神聖な動物」として食べることを禁じているのは有名なお話。

実は、住民の99%がカトリック教徒とされる東ティモールにも、似たような理由で危害を加えてはいけないとされている動物がいます。

それは、ワニです。

東ティモール人は、絶対にワニを殺しません。

国のシンボルともなっている尊い存在として、慕われています。

ティモール人が絶対にワニを殺さない理由とは、何でしょうか?

labarik ho lafaek(少年とワニ)」という、東ティモールの成り立ちにまつわる伝説のお話に、その答えが書いてあるらしいですよ!

早速、見てみましょう。

ティモール島になったワニの伝説(日本語訳)

昔むかし、遠く離れたある沼地に、一匹の小さなワニが住んでいました。そのワニには「大きくなる」というひとつの夢がありましたが、沼地の食べ物がなってくると、日増しに体力が落ち、そして気分も落ち込んでいきました。

そこである時、ワニは食べ物を求め、海へと繰り出すことにしました。

しかしその日はとても暑くなり、休める海岸も遠く彼方です。小さなワニはみるみるうちに弱ってしまい、そのまま元気なく横たわってしまいました。

そんな時、とある人間の少年が通りかかりました。

彼は困り果てた小さなワニを可哀想に思い、海まで連れ出してやりました。するとワニは元気を取り戻し、嬉しそうに言いました。

「お前さんは、ワタシの命を救ってくれた。お礼に助けが必要な時は、いつでもワタシを呼んでくれ」

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数年がたったある日、その少年はワニを呼びました。

ワニはすっかり大きく、そして逞しくなっていました。

「やぁ、ワニさん」少年は言いました「僕にも、夢があったよ。世界を見てみたいんだ」

「では、ワタシの背中に乗りなさい」ワニは言いました。「それで、どこに行きたいんだね?」

「あの太陽を追いかけてくれないか」少年は言いました。

そこでワニは、東に向かって泳ぎ始めました。

少年とワニは、幾年にも渡って大海原を旅しました。

そしてある日、ワニは少年に言いました「お前さんよ、ワタシらはもう長いこと一緒に旅をしてきた。ワタシはもう、死に時だ。お前さんのあの時の優しさの恩返しに、ワタシはここで美しい島となろう。お前さんと、お前さんの子どもたちが、太陽が海に沈むその時まで心安らげるように」

そう言ってワニが生き絶えると、その体は次第に大きくなり、トゲトゲした背中は山脈に、そして鱗はティモールの丘になりました。

今では、東ティモールの人々が海で泳ぐ時、よくこうお願いします。

「どうか食べないでください。私はあなたの親戚なんですから」と。

ワニは自分たちの祖先である神聖な動物

幼い頃に助けてくれた人間の少年に恩返しをするため、自らティモール島となって、少年に住む場所を与えたワニ。

そんなわけで、東ティモール人にとってワニは神聖な動物であり、自分たちの祖先(の恩人)だとも言われています。

だから、東ティモール人はワニを絶対に殺しません。このお話に出てくる少年の末裔が、今の東ティモールの人たちであると信じている人々が多いのです。

日本では「閻魔大王に舌を切られるよ」や「雷様におへそを取られるよ」などという迷信がありますが、東ティモールでは同じノリで「悪いことをするとワニに食べられちゃうよ」というくらい身近な動物でもあります。

そして物語の主人公としても、頻繁に登場します。

ワニのお話を読んでみたい!という方は、関連記事「東ティモールの逸話|ワニの子「タヌーカ」の冒険(テトゥン語原文あり)」も合わせてご覧ください。

下の写真は、実際に東ティモールの山奥にあるマウベシ県から撮影した、ティモール島。

右側の半島が、何となく、ワニの顔に見えませんか…?

LEGEND OF EAST TIMOR: THE CROCODILE STORY(英語原文)

テトゥン語の「labarik ho lafaek(少年とワニ)」という絵本が元なのですが、残念ながらネット上にはテトゥン語原文が見当たりませんでした。上の日本語訳はEast Timor & Indonesia Action Network(ETAN, 東ティモール行動ネットワーク)のホームページを参考にさせていただきました。

どうしても絵本が欲しい!という方はここ(テトゥン語)から購入できます。

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Many years ago a small crocodile lived in a swamp in a far away place. He dreamed of becoming a big crocodile but as food was scarce, he became weak and grew sadder and sadder.

He left for the open sea, to find food and realise his dream, but the day became increasingly hot and he was still far from the seashore. The little crocodile – rapidly drying out and now in desperation – lay down to die.

A small boy took pity on the stranded crocodile and carried him to the sea. The crocodile, instantly revived, was grateful. “Little boy”, he said, “you have saved my life. If I can ever help you in any way, please call me. I will be at your command…”

A few years later, the boy called the crocodile, who was now big and strong. “Brother Crocodile”, he said, “I too have a dream. I want to see the world”.

“Climb on my back,” said the crocodile, “and tell me, which way do you want to go?”

“Follow the sun”, said the boy.

The crocodile set off for the east, and they traveled the oceans for years, until one day the crocodile said to the boy, “Brother, we have been travelling for a long time. But now the time has come for me to die. In memory of your kindness, I will turn myself into a beautiful island, where you and your children can live until the sun sinks in the sea.”

As the crocodile died, he grew and grew, and his ridged back became the mountains and his scales the hills of Timor.

Now when the people of East Timor swim in the ocean, they enter the water saying “Don’t eat me crocodile, I am your relative”.

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本日も最後まで読んでくださってありがとうございました!

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