2002年に独立回復をしたばかりの新しい国、東ティモール。
観光と言えばコーヒー、タイス、キリスト像…などですが、実は知る人ぞ知る、ダイビングの名所であることをご存知ですか?
東ティモールでは、まるで映画の世界に潜り込んだような、手付かずの自然美を堪能できますよ!
そこで今回は、東ティモールのダイビングショップ「ダイブ・ティモール・ロロサエ(Dive Timoe Lorosae)」による、ダイビングツアーをご紹介します!
1. 東ティモールのダイビングの魅力|海洋生物の宝庫であるコーラル・トライアングル
東ティモールの海は、コーラル・トライアングル(Coral Triangle)と呼ばれるエリアにあります。
コーラル・トライアングルとは、フィリピン、マレーシア、インドネシア、パプアニューギニア、そしてソロモン諸島を結んだ三角形状の海域のことです。
500種以上のサンゴと3,000種近くの魚が生息することから「海のアマゾン」とも呼ばれています。
ダイビングにおいても、世界で最も豊かな海洋生態系のあるこのエリアは貴重な資源に他なりません。そのため一生に一度は潜ってみたいと、世界中のダイバーたちが集まってきます。
そんな東ティモールの中でも屈指のダイビング・シュノーケリングスポットが、アタウロ島です。
2. ダイビング当日の流れ
ダイブショップ「ダイブ・ティモール・ロロサエ(Dive Timoe Lorosae)」では、首都ディリからボートを出して、アタウロ島でのダイビングツアーを行なっています。
早速、ダイビング当日の流れをみていきましょう。
所要時間は、ボートダイブ2本で半日(7:30〜15:00)でした。
※場所や予約方法については、「3. ダイビングツアーの予約場所・方法・値段について」で詳しく説明しています。
1)ダイビング機材を準備する
まずはショップにて、ダイビングに必要なウェットスーツ、BC、マスク、ブーツ、フィンなどを準備します。
XS, S, M, L, LLといったサイズ表記で管理されており、インストラクターに「足のサイズ」や「必要な重りのキロ数」を伝えれば、よしなに揃えてくれます。
全員の荷物が整ったら、ショップの車で、国会議事堂(Palacio do Governo)前のビーチまで移動します。
そこから小舟に乗り換え、いよいよアタウロ島へ出発です!
2)道中はクジラやイルカに会えるチャンス!
首都ディリからアタウロ島までは小舟で1時間半ほどかかります。
待機時間が長く思えるかもしれませんが、道中で様々な海の生物に遭遇できる可能性が高いので、実はあっという間に時間が過ぎてしまいます!
私がツアーに参加したこの日は、なんとシロナガスクジラ、トビウオの群、そしてイルカ!
対になったイルカが、しばらく船と並行して走ってくれて、潜る前から感動しっぱなしでした。
イルカは東ティモールで「ルンバルンバ(lumba-lumba)」と呼ばれています。陽気な音が可愛らしいですよね!ちなみにインドネシアからの借用語です。
この日のメンバーは船員2名、インストラクター2名、私を含む観光客ダイバーが5名の、総勢9人でした。
観光客ダイバーと言っても、東ティモールのローカルNGO勤務10年目や、バックパックしながら世界中のダイブポイントを制覇中の動画クリエイターなど、体力的にも精神的にも強者ばかり。
「海好き」という共通点のおかげで、世界各地の旅人と会話ができるのは、やはり嬉しいですね。
3)いざ海の絶景へダイブ!
ディリから1時間半ほど船をすすめると、アタウロ島の全貌が見えてきました。
アタウロ島の北側に周り、いざダイブ!
エントリー方法は、シッティングバックロールでした。タンクを背負って準備が整ったら、ボートのへりに腰かけて、そのまま後ろ向きにジャポンッと海に落ちます。
残念ながら私は水中カメラを持っていないので、ここからはショップの公式Instagramからお借りした美しすぎる画像でお届けします!
とってもカラフルで幻想的ですよね!
私が目にした光景も、まさにこんな感じでした。
そして色彩美もさることながら、個人的に驚いたのは、生態系の繊細さでした。
今までフィリピン、タイ、インドネシア、マレーシアなど色々な海で泳いできましたが、東ティモールの海はそのどれとも違って、海藻やイソギンチャクの見た目がとても芸術的なのです。草間和代の作品展みたいな。
Visibilityも良かったです。20mくらいはあったと思います。究極の癒し。
もし誰かに「アタウロ島の海を描いて!」と頼まれても、きっと青い絵の具なんていらないだろうな。ピンク、オレンジ、黄緑、白、紫…。そのくらい鮮やかで繊細な光景が広がっていました。
4)ディリに帰港
1本目と2本目のダイブの間に、ランチ休憩があります。ショップが準備してくれるお弁当を食べました。
2本目のダイブが終わったら、夕方前にはディリ港に戻ってきます。
ショップに戻って器材を洗浄・返却すれば、ツアーは終了です。
お疲れ様でした!
3. ダイビングツアーの予約場所・方法・値段について
ダイブ・ティモール・ロロサエは、アタウロ島を望めるビーチ沿いに面しています。2階のCast Awayというおしゃれなレストランを目印にしても辿り着けます。
まずは、そのまま1階のエントランスを通り抜けましょう。
突き当たり左側にあるオフィスで、ツアーの申し込みができます。
東ティモール人スタッフさんが流暢な英語で対応してくれますよ。
ダイブ・ティモール・ロロサエは、多様なツアーを提供しています。
参加したいツアーがあれば、名前を伝えて予約をしましょう。
コースによっては現金でデポジットが必要な場合があります。
ボートダイブ(200ドル)では、代金の半分(100ドル)を予約時に支払い、実際のダイビングが終わってから残りの半分を支払うシステムでした。
◆ ショアダイブ(ダンクを背負って岸から歩いて入水する方法):50ドル/ 回、90ドル/ 2回、110ドル/ 3回ランチ込み
◆ ボートダイブ(専用ボートでアタウロ島まで行って潜る方法):200ドル/ 1日コースでダイブ2回分、ランチ込み
◆ ナイトダイブ:70ドル/ 回
◆ PADI オープンウォーター(OW)資格コース:350ドル〜
◆ PADI アドバンスド・オープンウォーター(AOW)資格コース:350ドル〜
◆ シュノーケリング1 Dayボートトリップ:110ドル/ 1日、ランチ込み
※詳細や最新情報は、直接ショップに連絡してみてください。
ショアダイブのロケーションマップ。首都ディリの海岸沿いに、ダイブスポット候補が並んでいます。潮の様子によって、毎回潜れる場所が異なるそうです。
住所:Ave Da Portugal, Díli, Timor-Leste
営業時間:7:00〜19:30
電話:+670 7723 7092
公式サイト:divetimor.com
4. 天候注意!ダイビングのツアー予約には日程の余裕を持たせよう
首都ディリからアタウロ島へ渡るには、ボートに乗って海を1時間半ほど北へ進む必要があるのですが、天候によっては海を縦断できないことがあります。
特に5〜6月は波が高く、万が一の事態を考えてツアーが直前で欠航することが珍しくありません。
私がとある日に予約したボートツアーも、「強風のため」と前日キャンセルになってしまいました。残念ですが、自然には逆らえません。
「まだ東ティモールにいる予定だから、ボートが出られそうな日が決まったら教えて」とショップに連絡し、次に連絡があったのは1週間後です。
たまたま東ティモールにいたので参加できましたが、もしダイビングショップを訪れたのが旅の後半だったら、日数が足りなくなってチャンスを逃していたかもしれません。
もし東ティモールでダイビングツアーに参加したい方は、日程に余裕を持って、渡航直後もしくは渡航前におさえておくと安心でしょう。
5. ダイビングショップ直営の格安ホステルも利用しよう
ダイビングが終わったあとは、ドッと疲れるもの。そこから滞在先まで移動するのは、正直面倒くさいですよね…。
そんな時は、ダイブ・ティモール・ロロサエが運営している格安ホステル「ティモール・バックパッカーズ(Timor Backpackers)」も利用しましょう!
場所は、ダイビングショップの敷地内です。
4人一部屋のシェアですが、1泊1,500円未満で泊まれるほか、東ティモールの環境では嬉しいWi-Fi、お湯シャワー、水洗トイレ、そして簡易キッチン付きです。
詳しくは以下の記事で紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください!

まとめ
以上、東ティモールの中でも最高のダイビングスポット、アタウロ島へのダイビングツアーをご紹介しました。
世界中のダイバーたちを魅了して止まない絶景の海を、ぜひ東ティモールで体験してみてくださいね!
また以下の記事では、美しすぎるダイブスポットであるアタウロ島のアダラまでの行き方を詳しくご紹介しています。ダイビング・シュノーケリングを検討中の方は、ぜひ合わせてご覧ください!

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