東ティモールでは90%以上の人がカトリック教徒です。
しかし、カトリック教徒でありながら、ティモール島土着のアニミズムも信仰している人がとても多いです。
このアニミズムは、東ティモールを知る上で、とても重要な要素になります。
ティモール島土着のアニミズムは、東ティモールの公用語のテトゥン語で「Lulik」と言います。
Lulikという言葉の意味は、神聖/聖なる〜/禁忌/トーテム。
東ティモールには、Uma lulik(聖なる家)やRai lulik(聖なる土地)、
Ai lulik(聖なる木)等、Lulikにまつわる様々な物が存在します。
これらは神聖な為、むやみに触れてはいけないので、禁忌とも言えます。
また、其々の集団に固有のトーテムとしてのLulikが存在します。
トーテムとは、伝統的に彼らと深い関係を持つ動物や植物等のことです。
例えば、魚をトーテムに持つ人は、魚を食べてはいけない、
白檀をトーテムに持つ人は、その欠片さえ家に入れることは出来ない、
といった決まりがあり、ほとんどのティモール人はLulikを畏れています。
東ティモールの地方を訪れた際、現地の方に「ここはLulikだから入らないで」
または「これはLulikだから写真を撮らないで」と言われることがあります。
その際はきちんと指示通りにしましょう。
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